睡眠中に無意識に排尿してしまう症状で、日本では5歳を過ぎて1ヶ月に1回以上の夜尿が3ヶ月以上続く場合を夜尿症と定義しています。海外では5歳以上で週2回以上の夜尿が3ヶ月以上続くもので、当院ではこちらを採用します。治療としてはまず生活指導と行動療法が行われます。それらの治療を1〜2ヶ月行っても効果が薄い場合は内服治療やアラーム療法(自費診療)が考慮されます。内服治療としては、抗利尿ホルモン薬、抗コリン薬、三環系抗うつ薬などが処方されることがありますが、当院では抗利尿ホルモン薬のみで十分な効果を得ています。
日常生活では、利尿作用のあるカフェインを含んだ飲み物(コーヒー、お茶など)を避けたり、昼間は規則正しくトイレに行ったり、就寝までの2〜3時間は水分摂取を控えるようにします。就寝前にトイレに行く習慣をつけることも予防につながります。早期の治療介入がお子様の自己肯定感の低下を防ぐとされていますので、お早めにご相談ください。