腎細胞がんは、腎臓にできるがんのうち、腎実質(おしっこを作る場所)の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。同じ腎臓にできたがんでも、腎盂というおしっこの通り道にある細胞ががん化したものは「腎盂がん」と呼ばれます。おしっこをつくる場所と、おしっこの通り道では細胞の種類が違うため、腎細胞がんと腎盂がんは区別されます。腎細胞がんと腎盂がんでは、がんの性質や治療法が異なります。また、一般的に「腎がん」とは腎細胞がんのことをいいます。

泌尿器科のがん
泌尿器科のがん
腎細胞がんは、腎臓にできるがんのうち、腎実質(おしっこを作る場所)の細胞ががん化して悪性腫瘍になったものです。同じ腎臓にできたがんでも、腎盂というおしっこの通り道にある細胞ががん化したものは「腎盂がん」と呼ばれます。おしっこをつくる場所と、おしっこの通り道では細胞の種類が違うため、腎細胞がんと腎盂がんは区別されます。腎細胞がんと腎盂がんでは、がんの性質や治療法が異なります。また、一般的に「腎がん」とは腎細胞がんのことをいいます。
「腎細胞がん」になりやすい人として次のような方が挙げられます。
腎細胞がんには、特徴的な症状がないため、小さいうちに発見される腎細胞がんは、他の病気のための検診や精密検査などで、偶然に発見されるものがほとんどです。
しかし、腎細胞がんが大きくなると、血尿が出たり、背中・腰の痛み、腹部のしこり、足のむくみ、食欲不振、吐き気や便秘、おなかの痛みなどが生じたりすることもあります。気になる症状がある場合には、早めに受診することが大切です。肺や脳、骨に転移したがんが先に見つかり、結果として腎細胞がんが見つかることも少なくありません。
当院では富士フィルムのARIETTA650というエコーを用い、腎がんの発見から、腎がん摘出後のフォローまで一貫して行うことが可能です。
腎盂・尿管がんは尿が腎臓で生成された後の通り道である腎盂および尿管内に発生する悪性腫瘍です。腎盂〜尿管〜膀胱粘膜は尿路上皮細胞という細胞で覆われています。組織は膀胱がんと同じ尿路上皮がんが主となります。
欧米人より日本人の方がなりやすいのではないかと言われてますが、腎盂・尿管がんの患者様には喫煙歴のある方が多く、喫煙歴のない方が発症することは少ないといわれています。
「腎盂・尿管がん」によく見られる症状として次のものが挙げられます。
腎盂・尿管がんで最も多い症状は、肉眼でもわかる血尿です。尿管が血液でつまった場合や、がんが周囲に広がった場合などには、腰や背中、わき腹の痛みが起こることもあります。これらの痛みは尿管結石と似ており、強い痛みが起こったり消えたりします。排尿痛や頻尿がまれですが起こることもあります。
当院では富士フィルムのARIETTA650というエコーを用いたり、尿細胞診という尿の中にがん細胞がいないかなど検査します。腎盂がんがんの発見から、腎尿管膀胱部分摘出後のフォローまで一貫して行うことが可能です。
膀胱がんは、膀胱にできるがんの総称です。膀胱がんの大部分である90%以上は、膀胱の内部をおおう尿路上皮にできる尿路上皮がんです。膀胱は大きく分けると、内側から粘膜層、筋層、脂肪層の3つに分かれています。粘膜層は尿路上皮細胞で覆われており、ここからがんが発生します。尿路上皮がんは、粘膜内にとどまっている筋層非浸潤性がんと、筋層まで浸潤してしまう筋層浸潤性がんに分類されます。
なぜ分類するかというと、粘膜内に留まっていれば膀胱は温存できますが、筋層に浸潤してしまうと標準治療は膀胱摘出となり、大きく治療方法が異なるためです。膀胱がんには、尿路上皮がんのほかに扁平上皮がん、腺がん、小細胞がんなどの種類もあります。膀胱がんは、リンパ節、肺、肝臓、骨などに転移することがあります。
発生率は男性が女性の3倍と言われ、女性よりも男性がなりやすいとされています。また、60歳以上の高齢者や喫煙者、染料や特殊な化学薬品を扱う職業の方もなりやすい傾向があります。
「膀胱がん」によく見られる症状として次のものが挙げられます。
当院では富士フィルムのARIETTA650というエコーを用いて膀胱の中を調べたり、尿細胞診という尿の中にがん細胞がいないかなど検査します。必要に応じて膀胱鏡というカメラを膀胱内に入れて膀胱内を観察することがあります。膀胱がんの発見から、経尿道的膀胱腫瘍切除術後のフォローまで一貫して行うことが可能です。
前立腺がんは男性で最も多くの方がかかるがんで、今後も罹患者の増加が見込まれています。加齢とともにリクスが上昇し、60歳以降にかかる方が多いです。早期には自覚症状がほとんどないため、PSAという前立線特有のがんマーカーでチェックします。進行すると頻尿、排尿困難、血尿、骨の痛みなどの症状が現れることがあります。
前立腺がんには遺伝的要素が60%近くあるのではないかと近年言われてきています。その他のリスクとしては加齢、肥満、喫煙などがあります。
これらの症状は進行すると出てくることがありますが、多くは無症状です。
当院ではPSA検査をはじめ、前立腺がんの早期発見・診断・治療に力を入れています。患者様の状態に応じた最適な治療法をご提案し、丁寧な説明とサポートを心がけています。経直腸エコーがあり、経会陰式前立腺生検もクリニックで施行可能な患者様に行うことができます。
精巣がんは精巣にできる悪性腫瘍です。10万人当たりの発生率はおよそ1人で決して多くはなく男性の全腫瘍の1%程度です。20〜30歳代の男性においては最も多い悪性腫瘍といわれ、若年者に多いことが特徴です。
停留精巣の方は、一般の方の3~14倍の頻度で、精巣がんになりやすいとされています。生まれた時に精巣が陰嚢の中まで降りてこず、お腹の中にとどまったままになってしまう病気です。何らかの遺伝的な要素、生まれつきの要素が関係しているだろうと言われています。精巣がんの頻度は、人種によって5倍程度異なります。また、片方の精巣に腫瘍ができた方の場合、反対側の精巣にもできる可能性が2~3%あることがわかっています。これらの事実は生まれ持った素因によって精巣腫瘍が発生しやすくなることを示唆します。
精巣がんによく見られる症状として次のものが挙げられます。
初期症状は、がんができた側の陰嚢(玉袋)の腫れや睾丸のしこりです。痛みは伴いません。
当院では身体所見と富士フィルムのARIETTA650というエコーを用いて迅速に診断可能です。
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